撥水のれんを扱うにあたり知っておきたいこと

貸借対照表で無形固定資産として経理処理

のれんの使い方って?

日本国内における会計基準の中では、暖簾は貸借対照表で無形固定資産として
経理処理が行われるのが特徴で、20年以内の期間の中で均等に償却できるように
設定するなどの特徴があります。


これは、20年以内の中であれば何年で設定しても良いのですが
途中で期間を変更するなどができないため、それぞれの会社の状況に応じて
判断を行う必要がある、その判断の中で適切と考えられる期間の設定をすることが大切です。


この設定期間により、買収先の営業利益を圧迫してしまうケースもあるのですが、
会計処理は特別難しいものではない処理しやすいなどのメリットがありますので
専門的な知識があまりない人でも比較的仕訳について迷うことは少ないと考えられています。

会計の専門知識


国際財務報告基準の場合は、基本的に暖簾の償却が行われることはありません。
暖簾の価値そのものが著しく低下してまったなどのケースでは減損処理が
必要不可欠になるのですが、国際財務報告基準でも会計処理を見直しして
暖簾償却の義務付けを行うのか否かが問われているようです。


これは、国際財務報告基準では暖簾償却は行わないけれども
償却の義務付けを行うのか否かが検討中になっているなどの意味になるものです。

 

減損処理はよくよく考えると恐ろしいもの?

M&Aで売り手側ののれんを高評価した形で買収することで、買い手候補が多数いたとしても
非常に有利な売り手と交渉を行うことができます。

交渉成立


買い手候補となる会社が複数いることは、売り手市場にも相当するものですから
高評価を行った方が有利になることは誰もが理解できる部分です。


ただ、M&Aが成立した後に減損処理をしなければならなくなる、これにより巨額な赤字が
計上されてしまったのでは、多数の買い手候補となる企業からの信頼を損ねてしまうなどのデメリットもあるわけです。


ちなみに、減損処理とは固定資産に関する会計処理方法の一つになるもので
資産価値を減少させる処理を意味するものです。購入した固定資産による売上が、
予測通り回収することができない見込みになった際に、減損処理を使い
売上の回収が見込める金額まで資産価値を減少させるなどの方法です。


売りてののれんを含めて正確な企業評価を行う場合には、M&Aの仲介会社のアドバイザーに
計算を依頼することがおすすめです。なお、のれんの償却は会計上と税務上の2つで償却期間が違うので
会計上での償却期間を税務上で5年間に合わせることで管理がしやすくなる、このようなテクニックもあります。